飯塚市立片島小学校で12日、本のソムリエの「団長」さん（東京都在住）による絵本の読み聞かせ会があった。同小PTA（辻塚明子会長）が開いた。ロックバンドのリーダーとしても活躍する「団長」さんの巧みな話術に、児童らは聴き入った。
　年間千冊以上の本を読むという「団長」さんは、バンド活動のかたわら、出版業界紙やラジオなどで読書の魅力を訴えている。母親が飯塚市出身ということもあり、市内の幼稚園や小・中学校、PTAなどで勉強会や講演も手がけている。
　この日は保護者向けの勉強会のあと、1、2年生計約120人に、独創的な衣装を身にまとった「団長」さんが絵本3冊を読み聞かせた。２年の池田心さん（８）は「どの本も面白かった。帰ったら自分でも本を読みたい」。
　「読み聞かせ」を同小で行う「わかくさおはなしの会」の甲斐亜紀代表（47）は、「子どもの反応の大きさに圧倒された。読み手が楽しむことが一番という団長さんの考えを、採り入れていきたい」と話した。
　児童と一緒に遊ぶ感覚で絵本を読んでいるという「団長」さんは「読み聞かせを通して、子どもたちが夢や優しさを持ち、本好きになるきっかけになれればうれしい」と話した。（小西宏幸）


【写真説明】団長さん（左）の読み聞かせに目を輝かせる児童ら＝飯塚市の片島小