新文化(出版業界紙) 一面特集ニュース
本のあるライフスタイルを提唱する―
「本のソムリエ」 団長氏
本の面白さ伝える 年間1000冊超を読破
'06/6/15

  中国人のダン・チョウさんではない。団長である。名刺も、ホテルのチェックインも、対外的な活動は全て団長で通している。本名や年齢などのプライバシーは非公開。ロン毛に帽子、グラサンのこの面白い人物、実は、年間1000冊以上もの本を"楽しむ"ロックスターなのである。

 ロックバンドのボーカルからラジオDJ、講師、コラムニスト、俳優と、多種多様に活躍する団長。特に本の普及・紹介には情熱を注いでいるといい、自ら「本のソムリエ」と称する。NPO法人「読書普及協会」に属し、様ざまなイベントで講師を務めるほか、メルマガやブログ、雑誌の連載、トークショー、DJを務めるFM局の番組でも、自分が気に入った本を紹介をしている。

 「ボク自身、絵本や児童書を含むあらゆるジャンルの本を読みます。
  ボクにとって本は自分を見つめ直す材料であり、道しるべなのです。もっとたくさんの本を読み、本の素晴らしさを伝えたい。 読書人口を少しでも増やすべくどんどん情報発信していこうと思っています」。

 多読のおかげで今では、独自の速読法も身に付けた。年間1000冊は決してハッタリではない。また、読むだけではなく、6月17日には、処女作となるフォトエッセイ集『夢は見つかる。必ず叶う!』を上梓する。

  「読書に興味のない人たちにも本の面白さを伝えたい」とする団長は、本のあるライフスタイルを提案する。本を読む場所、BGMや室内インテリア、ファッションにもこだわった「おしゃれ読書会」の開催である。最近、ホームページ( http://www.honsom.com/ )も立ち上げた。

  「これからは、ただ本を薦めるだけではなく、本を読むライフスタイルというものを考えていきたいと思います。 いろいろな角度から本について検証していきたいですね」。

 ロックスターである団長は、自らのバンド、「一里塚華劇団」で、来年6月に東京ドームでの単独ライブを画策している。老若男女誰でも楽しめるという音楽は、2000年に行った、インディーズでは初となる韓国での単独ライブで、爆発的な盛り上がりを見せた。ドームコンサートは、「無名で金もコネもなく、実現できるかどうかもわからない無謀な計画」というが、団長の、本の普及にも通じるエンターティナーとしての情熱は、必ずや実現に結びつけるであろう無限のパワーを感じる。

  「本も音楽も、全ての人に夢を持って楽しんでもらいたい。ボクの活動の原点は全てこれにつきます」。他にも、経営者向けのセミナーから市民サークルまで様ざまな場所での講演活動、自ら草野球に興じるほどのプロ野球マニア、健康管理士の資格を持つ健康オタク、スイーツの食べ歩き、100個を超す帽子コレクター、ファッションモデル・・・団長の特異なキャラクターと、ジャンルも国境を越えた活動には感服するばかりである。


トップに戻る